青木征洋/Godspeed氏からBogner Helios 100のレビューを頂きました。
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「改造マーシャル系」の概念を覆す
世の中に所謂改造マーシャル系、ブラウンサウンドに分類されるアンプが無数にあり、僕はそれに対して「ハイミッドがピーキーでエッジの立った歪みのアンプ」という印象を持っていたのですが、HELIOS 100を触ることによってそれは良い意味で裏切られました。ザクザクとした気持ちよさはそのままに音の重心が下がり、ピッキングが誇張される嫌なピークを感じることなく素晴らしいレスポンスを得られたため、初めて触った時には混乱したほどです。
とにかく弾きやすいアンプ
HELIOSはハイゲインアンプに分類されるほど深く歪みませんが、非常にリッチなコンプレッション感を持つため弾きづらさを感じさせません。また、歪みが弱いことにより最大限歪ませた状態からでも手元の操作でクリーントーンまで概ねカバーすることが出来るため、弾き手の表現力をフルに活かしてくれます。
使うだけで音を褒められる
エレキギターのサウンドの説得力というかコアの部分はギタリストの指に宿ると僕はこれまで考えてきてそれは今でも変わらないのですが、HELIOS 100を導入したことによって音色そのものに説得力が宿るのを体感しました。僕は色々なアンプの音を収集していますが、HELIOSを導入してからというもの人からリードギターの音を褒められることが格段に増えましたし、僕自身も本当に気に入っているのでリードをHELIOS以外で録ることはほぼ無くなりました。
意外と便利なリターンボリューム
背面についたリターンボリュームは、センドリターンに何も繋いでいなくても単純にマスターボリュームのつもりで使うことが出来ます(そのように意図されているかは分かりませんが)。HELIOS 100はフロントパネルのボリュームノブを上げると露骨にサチュレーション感が増すので、音量を気にすること無くパワーアンプをスウィートスポットでドライブさせられるのは地味に嬉しいポイントです。
一家に一台HELIOSを
最近は優秀なリアクティブロードやキャビネットシミュレーターが市場に沢山あるので、以前と比べてアンプヘッドを導入する障壁もどんどん下がって来ています。是非自宅にHELIOSのある暮らし、その安心感、満足感を皆さんにも体験して欲しいと思います。