Fulltone
FulltoneのCA工房の閉鎖が発表されてから1ヶ月+が経ちました。
工房内はスタッフ全員連日フル稼働でのバックオーダーの生産、
および新作ペダルのリリースの準備などに追われている状況下、
側近の関係者にとってもまさに寝耳に水であったマイクの英断でしたが、
まあいろんな意味でいいタイミングでのセミリタイア宣言だったとは思います。
10年ほど前から既にリタイアを口にしていてあれこれと検討していたので、
あの時点からさらに10年間続けてこれたのは長年従事して来てくれていた
家族同然の優秀なスタッフさん達がいたからとの事です。
発表からこの1ヶ月間は相当数あったバックオーダー分の生産に追われていましたが、
昨日確認してみたところ、パーツや筐体などの在庫はほぼなくなったそうなので、
予定よりも早く生産終了となりそうです。
カリフォルニアの工場を閉鎖する、という文言の裏の意味を汲み取ってみると、
また気が向いたらカスタムペダル製作をするかも知れないとは聞いているので、
ナッシュビル発のカスタムペダルメーカーとしてまた再スタートを切るかも知れません。
あのマイクの熱い情熱が無くなってしまうとは到底思えないので、
そこは期待したいところではあります。
またブランドとしてはそのままどこかのメーカーさんが生産を受け継ぐ可能性もあります。
近い将来、それがCA Factory Versionと区別されて扱われるのかも知れませんねw
62歳になったマイクですが、白人さんにしては若々しく元気で、
2年前にナッシュビルに購入した邸宅の広大な敷地内に併設されている、
本格的なプロ仕様のレコーディングスタジオにて、その情熱を注いでいます。
若いバンドやアーティストさん達にチャンスを与えてあげたいそうです。
閉鎖アナウンスメントを受けて、ネット上にはいろいろ好き勝手に書かれていますが、
実際にはこの業界で大成功を収めた一人で、投資や不動産売買でも財を成し、
アメリカンドリームを掴むのを目の前で見せてくれた大変な努力家、
正にジーニアスです。
また日本のTwitterでトレンドに上がってしまうほどのブランドに成長していた事を知り、
全くのゼロからのスタートであったこのビジネスの原点であるフルトーンを
日本のギタープレイヤーさん達が真っ先にそのポテンシャルの高さに気が付いてくれて
多方面で話題にしてくれたおかげだと個人的には感無量でした。
感謝の気持ちで一杯です。
そして多くの関係者の皆様の存在を忘れてはなりません。
心からの感謝を申し上げます。
Jeorge Tripps所有の最初期(1994年製)のOctafuzz!
まだFulltoneの記述がない点にも注目。
当時ジョージはまだ学生で、Way Huge Pedalをスタートしたばかり。
この二人はカスタムペダル製作において意気投合していました。
その後のお二人のご活躍はご存知の通り。
フルトーンが誕生したマイクが当時住んでいたヴェニスビーチエリアにある
小さなゲストハウスの縁側で、日が暮れる頃に3人で語り合ったあの日が懐かしく、
あの空気感を昨日のことのように思い出します。
⭐︎今日のBGM⭐︎
Eric Johnson - Cliffs Of Dover - Live From Austin Texas (1984)