Johnny Winter Live@Brixton/Redondo Beach
しばらく考え込んでしまい、ライブレポを書くのに時間がかかりましたw
レドンドビーチのピアにあるBRIXTONという小さな箱で
Johnny Winterのライブがありました。
渡米当時 LAで初めて体験したライブはJohnny Winterだったのですが、
その時の生々しくパワフルなプレイはとても衝撃的で刺激を受けたものです。
調べてみると御歳66歳。
筋力が衰えてきているのか足下はおぼつかず小さな歩幅でステージに登場。
ワールドツアーに廻っている事自体が信じられない。
ステージ中央に置かれたパイプ椅子に終始座ったままで
ギターを弾き歌っていたのですが、
コレがまたCDでは決して伝わってこない世界で、
ヘヴィーなブルースを連続して聴いている内に、
アメリカならではの独特なライブの雰囲気も手伝ってか、
異次元にトリップでもしたかの様な妙な感覚に襲われていました。
(ちなみにクリーン&シラフ)^^
Johnny Winter And Live (1971)、Captured Live (1976) 、
これらを一つのバイブルとして長年に渡って愛聴してきている自分としては、
生音を直接全身で感じたいという思いに駆られ、
緊迫しながらも神のいる場所に向かって少しずつ自然に身体が移動していました。
十数年前から視力が弱っていて殆ど目が見えていない状態と聞いてはいたけれど、
指板は見ないでビー玉の様な目を見開いたままで正面を向いて弾いていて、
どこを見ているというよりも光を感じようとしているご様子でした。
次々と繰り出されるご機嫌なリフプレイとしゃがれた歌声に圧倒され、
またあまりの生々しさにただ立ちつくす自分。
気がつくと最前列を陣取ってステージにかぶりつきで正にキッズ状態。
一音も聴き逃さない様にと今の神の弾き出す生音に酔いしれていました。
途中で4小節くらいリズムも音も完全に外れて戸惑っているような
瞬間があったんだけど(それでも指板は見ない)それが色々な苦難を
乗り越えて66歳になった神の今のライブの音と思うと泣けて来た。
男の生き様を目の当たりにしている感じで。
そして、唐突に"Red House"を目を閉じたままで弾き始める神。
ヤバい、涙腺が完全に崩壊して涙が止まらない。
この曲でこんなにも自分の心を動揺させたギタリストはかつていない。
感動しすぎて何が起きているのかわからなくなり自分を見失いそうになる。
凄い、凄すぎるっっ。背負っているモノが違うのでしょう。
その音に神の人生が滲み出て来ていた気がします。
後半にGibson Firebirdでスライドを弾いたんだけど(目を閉じたまま)、
あんな凄いプレイをするギタリスト、いまだかつて見た事がないです。
とてつもない衝撃を受け、強烈にインスパイアされた夜になりました。
まだまだ自分、小僧です。
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